歴史ある宇和島の闘牛

宇和島の「闘牛」は全国的に有名ですが、これは17世紀の後半に宇和海で、オランダの船が漂流しているのを漁師が助け、そのお礼として贈られた牛がたまたま格闘したことで始まったという説と鎌倉時代に農耕用の強い牛を作る目的から農民が始めたという両説があります。

いずれにしても歴史ある「闘牛」であり、藩政時代の文書にも記され、現在に至るまで宇和島庶民の楽しみでもあります。

大正末期から昭和にかけての時代は「闘牛」の全盛期で、宇和島の各地の村ではどこでも闘牛場があって、お祭りの時や農閑期にはさかんに開催されていました。

その後動物愛護などを理由として何回か禁止されましが、そのたびに陳情がなされ、解禁となりました。

現在の闘牛は1年間に1月、4月、7月、8月、10月と5回の定期大会が開催され、1トンを超える巨牛のぶつかりあう音や息づかい、介助する勢子の歓声が響き、大いに盛り上がります。

闘牛にも人間の相撲の様に横綱から前頭までありますが、八百長なしの真剣勝負で、強い牛にするためのトレーニングも日々行われ、牛も年々大型化し、ますます迫力のある「闘牛」となってきています。

なお観光を目的とした観光闘牛は、申し込みの日によって開催されるので、便利に見ることができます。